暮らし・住まい

近居、それとも同居? 理想的な家族の住まい方は?

kurashino

平成25年度に内閣府が実施した『家族と地域における子育てに関する意識調査』によると、「家族」との人間関係やつながりを大切にしたいという割合が96.9%(※1)にものぼることがわかっています。このように、家族との関係は生きていくうえでの基本的な要素といえるでしょう。

この記事では、大切な存在である家族と円満につながっていられる「理想的な住まい方」について、一緒に考えてみましょう。

理想の家族の住まい方

『家族と地域における子育てに関する意識調査』における理想の家族の住まい方は、「親と子どもの世帯で、祖父母と近居」(31.8%)が最多となっています。そのあとを「親と子どもの世帯で、祖父母とは離れて住む」(21.7%)、「親・子ども・祖父母の三世代世帯」(20.6%)が拮抗する形で続いています。
「夫婦のみの二人暮らし」(18.6%)を挙げる人も一定数存在しており、「親世帯とは別に核家族として住む」ことを理想とする人は、40.3%に上っています。

内閣府「平成25年度家族と地域における子育てに関する意識調査」P19

この調査では、親世帯とはひとつ屋根の下に住む「同居(三世代世帯)」よりも、スープの冷めない距離に住む「近居」が理想とされていることも分かります。
ちなみに「近居」とは、住居は異なるものの日常的な往来ができる範囲に居住することを指します。国土交通省では(※2)、車や電車で1時間以内に行き来できる距離を「近居」としています。

子育て共働き世代は、祖父母のサポートを求めている

なお、内閣府の調査によると、「小学校に入学するまでの間、祖父母が育児や家事の手助けをすることが望ましい」と、8割近くが思っていることが分かっています。

内閣府「少子化社会対策白書 平成26年度 少子化の状況及び少子化への対処施策の概況|コラム:家族と地域における子育てに関する意識調査について」より転載(一部加工)

共働き世帯の増加によって、日本も夫婦が協力し合って子育てすることがスタンダードになりました。しかし、子どもが就学するまでのあいだは何かと手がかかるため、夫婦だけで育児や家事、仕事をこなすことは大変な労力がかかるものです。したがって、親世帯に育児や家事の手助けを求める声は大きく、子世帯と親世帯が近くに住むことは、暮らしを円滑に回すうえで、合理的な方法のひとつといえるでしょう。

親の介護で同居をする場合はお互いの生活を尊重しあえる工夫を

隣居や近居はひとつ屋根の下ではないため、親子ともにプライバシーを保ちながら、気負うことなく暮らせることがメリットです。子どもが小さいうちは、親に通ってもらいながら子育てを手伝ってもらったり、ときには他愛のない会話を交わしたりして過ごすことは楽しいひとときになるでしょう。

しかし、自分の子育てが一段落するころには、親の介護や見守りが始まることも考えられます。子どもが巣立ったのを機に実家にUターンして親と同居を始める、という人もいるかもしれません。そうなってくると、生活習慣や生活意識の違いから親子といえども気を遣う場面が多くなることが考えられます。
お互いにストレスなく親子関係を存続させるには、プライベートとの線引きが欠かせません。ここでは、同居の場合にプライベートを保てる工夫や間取りについてご紹介します。

介護サービスが受けやすい間取りを組み込んでおく

住まいに関しては、親が元気なうちから要介護になったときのことを想定し、在宅サービスに対応した住宅にリフォームすることが理想です。具体的には下記を意識した間取りや機能にしておくとよいでしょう。

介護サービスを受けやすい

「介護施設を訪問しやすい」「介護スタッフの方が通いやすい」の両方の視点から住まいづくりを考えましょう。プライバシーやセキュリティの確保、近隣住民への配慮も大切な視点です。

介護を受ける本人の身体状況に配慮している

「介助者が排泄など日常生活をサポートしやすい工夫」「バリアフリー対応」「視覚・聴覚機能の変化への対応」「ヒートショック現象への対応」などが挙げられます。

家族のプライバシーを確保できる

介護を受ける人にとって暮らしやすい住まいはとても大切ですが、同時に一緒に暮らすほかの家族にとっても快適な生活空間にすることが大切です。見守りのできる見通しの良い間取り、介護に必要な機能が集約された動線、プライバシーの確保など、双方に配慮した工夫を行いたいものです。
介護サービスの提供者が、家族のいる部屋を通らなくてもよい間取りにすることも一案です。たとえば、玄関とは別に勝手口を設置し、介護をする居室へ直接入れるようすることが考えられます。

まとめ

理想的な家族の住まい方は、ライフスタイルや考え方、家族の状況などによって、その都度変化していくものです。「こうでなくてはならない」というものはなく、互いに助け合える家族関係を築くことが重要です。
親と子どもそれぞれがベストと思える住まい方を選択し、ストレスなく、いつまでも円満に暮らしていける形を見つけましょう。

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