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電気代を節約するコツは? 節電方法と省エネ家電への買い替えのポイント

kurashino

家事をどう回していくのかは誰にとっても永遠のテーマです。共働き世帯が増えている昨今、家事の効率化は切実な問題です。子どもの世話で大変なときも、仕事が終わってくたくたになって帰宅したときも、家事は待ってくれません。
だからといって溜めこんでしまったら、後が大変! そんなとき、頼りになるのが家電です。食洗器や掃除ロボット、電気クッカー、フードプロセッサーなど、家事の省力化につながる家電はずいぶん普及してきました。もちろん、照明器具をはじめ、冷蔵庫、テレビ、エアコンなど、この時代であれば、どの家庭にもそろっている家電がたくさんあります。

そうやって私たちの暮らしを楽にも豊かにもしてくれる家電ですが、ここで気になるのが電気代です。

今回は電気代を節約するコツと省エネ家電について考えてみたいと思います。

水道光熱費と電気使用量の多い家電

まず、水道光熱費は家計のなかで、どのくらいの割合を占めているのでしょうか。
総務省の「家計調査年報(家計収支編)2018年」によると、2人以上の世帯の消費支出の平均は、約28万7,315円。このうち、水道光熱費にかかる費用は2万2,020円となっています。そのうち電気料金が約半分を占めています。(※1)

▼2人以上の世帯の水道光熱費の内訳(2018年、月平均)

水道光熱費 2万2,020円
【内訳】

  • 電気料金 1万765円(49%)
  • 水道料金 5,104円(23%)
  • ガス料金 4,760円(22%)
  • その他光熱費 1,391円(6%)

やはり、電気代はバカになりませんね。もう少し節約できないものでしょうか。その方法を探るために、数ある家電のうち消費電力が多いのはどれなのかをみてみましょう。

経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト|家庭向け省エネ関連情報|省エネって 何?」の情報を基に作図

2009年と古いデータではありますが、こちらによると、「冷蔵庫」「照明器具」「テレビ」「エアコン」の4つだけで全体の4割強を占めています。したがって、これらの4つを中心に家電の消費電力を減らせば効果的に省エネでき、その結果、電気代の節約も可能になる、と考えることができます。

ただし、エネルギーの使い方は、地域や家族構成、住宅の構造、ライフスタイルなどによって異なりますから、自分の家庭が何にエネルギーを多く使っているかを知ることが、まずは大切です。

節電の方法あれこれ

電気代を節約する方法のひとつに、「節電」があります。一般的に知られているのは、待機時消費電力を減らすことではないでしょうか。この待機時消費電力は、家庭で1年間に消費する電力量の約5.1%(※2)を占めており、電気料金約6,160円に相当します。これは見逃すことができませんね。

経済産業省の資料では、待機時消費電力を節約する方法として、「主電源を切る」「長時間使わない危機は、コンセントからプラグを抜く」「オートOFF機能や表示OFF機能を使う」の3つを紹介しています。(※3)
ただし、家電の種類によっては、主電源を切ったりコンセントをプラグから抜いたりすると、漏水やガス漏れの検知機能や凍結防止機能が働かなくなるなど、安全面に支障をきたす恐れもあります。また、ブルーレイレコーダーなどでは設定したことが無効になることも考えられるでしょう。そのような場合にはプラグは抜かず、たとえば、表示OFF機能を利用するなどの工夫が必要です。

支障がない場合でも、その度にいちいちプラグを抜くのは意外と面倒なものです。そんなときに便利なのがオートOFF機能です。一定時間使用しないと自動的に電源が切れるこの機能は、パソコンやスマホでおなじみです。この機能はテレビなどにもついていますから、つけっぱなしになりがちな家電で設定しておけば自然に節電ができます。
また、最近は「スイッチ付きタップ」を使って、賢く節電することもできます。プラグを抜くよりもずっと楽なので、使用している家庭も多いのではないでしょうか。

家電ごとの節電方法

ここからは、一般的に消費電力量の多い「冷蔵庫」「照明器具」「テレビ」「エアコン」の節電方法を個別にみていきます。

冷蔵庫の節電方法

冷蔵庫は、庫内を整理することで電気代を節約できます。冷蔵庫に入れなくてもいいものが入っていないかを点検し、本当に必要なものだけを少なめに入れるようにしましょう。

経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2019年版 家庭用」 p.53, p.92,p.97の情報を基に作図

照明器具の節電方法

白熱電球をLEDランプや蛍光ランプに切り替えることで、年間2,000円以上の節電効果を見込めます。(※4)ご存じのように、LEDランプは初期費用が高いのがデメリットですが、寿命が長く、ランニングコストが低いため、長期的にみれば白熱電球とは比べ物にならないほどコストパフォーマンスがよいのです。

白熱電球と電球形LEDランプのコスト比較例
経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2019年版 家庭用」p.97の情報を基に作図

テレビの節電方法

テレビは、明るさの調整が一番効果的です。部屋の明るさに合わせ、適切に調整するだけで、年間730円の節約につながります。(※5) また、調整する前に、画面の汚れを取り除くとよいでしょう。画面が汚れていると暗く感じ、必要以上に明るく調整しかねないからです。明るさセンサーがある機器の場合はONにしておくと、部屋の明るさに合わせて調整してくれます。

エアコンの節電方法

エアコンは設定温度の調整が大切です。「夏は高め、冬は低め」が基本ですが、なかでも以下の取り組みが効果的です。

▼エアコンの効果的な節電方法

取り組み内容

節電効果

夏は、室温が28度になるように冷房を設定

約820円

冷房は必要なときだけ、使う

約510円

冬は、室温が20度になるように暖房を設定

約1,430円

暖房は必要なときだけ、使う

約1,100円

月に1,2度のフィルター清掃

約860円

経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2019年版 買い替え方・使い方で効果的に」p.16の情報を基に作表

このほか、「室外機の吹出口に物を置かない」「扇風機を上手に使って空気を循環させる」ことも節電に役立ちます。

省エネ家電に買い替えるなら

家電のなかでも消費電力量が多い、冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコンの省エネができれば、電気代が大幅に節約できる可能性があります。家電を買い替える予定のある方は、待機時消費電力が小さいものを選ぶと効果はてきめんです。メーカーの技術革新は、目覚ましいものがありますので、新しい製品ほど省エネが進んでいると考えてよいでしょう。
なお、これらの家電の平均使用年数は以下のとおりです(※6)。

▼家電の平均使用年数

  • エアコン 13.8年
  • 冷蔵庫 12.8年
  • テレビ 9.5年

平均使用年数は10年前後と長いことから、「寿命まで使用し、故障したら買い替える」サイクルの人が多い、と見受けられます。

冷蔵庫の選び方

ここからは家電を個別にみていきます。まず、冷蔵庫を選ぶポイントは、大きく3つあります。

1つ目は、「大きさ」です。家族の人数、買い置きの量等に応じた容積のものを選びましょう。冷蔵庫の容積が大きい=年間消費電力も大きい、とは言えません。小さい容積のものを買って、詰め込み過ぎになるくらいなら、少し大きいサイズを検討するのもひとつの方法です。

2つ目は「冷凍室のサイズ」です。消費電力量は冷凍室の大きさに影響を受けます。ライフスタイルに合ったサイズを選び、消費電力量を抑えましょう。

3つ目は、「省エネ性が高い商品を選ぶ」ことです。最近のインバータ制御や環境にも配慮した真空断熱材を導入した製品は省エネ性が高くなっています。

テレビの選び方

テレビも最近の数年間で省エネ性が非常に向上しており買い替えで大幅な効果を期待できます。年間消費量は、画面のサイズが大きくなる、あるいは機能が複雑になるほど、大きくなります。

選び方のポイントは、「サイズ」「機能」「満足度」の3点。テレビは情報を得るためだけでなく、娯楽に関わる製品でもあるため、画素数や動画表示速度、機能なども大切な要素です。部屋のサイズやよく使う機能、主に誰が、どこで、どういうシーンで、どのように楽しみたいのかを踏まえつつ、年間消費電力量との兼ね合いで選ぶと高い満足度につながります。

エアコンの選び方

エアコンは、家の構造や間取りなど、部屋の条件に合ったものを選ぶことがポイントです。販売店で専門家によく相談して選びましょう。なお、買い替えどきの目安は、以下の3点です。

  • 最近冷えが悪くなってきた/寒い朝は暖房が弱い
  • 電気代が増えてきたように感じる
  • 運転音が気になり、テレビの音量を上げたことがある

買い替えの際のお役立ち情報

最後に、買い替えの際に役立つ情報を2つご紹介します。まず、販売店でよくみかける以下のラベルをご存じでしょうか?

経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2019年版 家庭用」p.10をスクリーンショットのうえ、加工して使用

これは、「統一省エネルギーラベル」といい、その家電の省エネ性を示すものです。星の数が多いほど、省エネ性が高いことを意味します。
このラベルには、「省エネ基準達成率」「エネルギー消費効率」「年間の電気代の目安」などの情報も掲載されています。新しい製品に買い替えるときは、このラベルで、その製品の省エネ性を確認し、購入の判断材料のひとつとしましょう。

2つ目の情報は、資源エネルギー庁が毎日更新している、「省エネ性能カタログ電子版」です。このカタログに家電の種類を入れて検索すると、以下のような情報が出てきます。

経済産業省自然エネルギー庁 「省エネ性能カタログ電子版」をスクリーンショットのうえ、加工して使用

新たに家電を購入する際には、販売店に行く前に目を通し、また、メーカーのウェブサイトの情報も参考にして、あらかじめ候補を絞っておくといいでしょう。

おわりに

家電は私たちの家事の手助けをし、生活を豊かにしてくれる道具です。そして、省エネは、家計の支出を抑えるだけでなく、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量を減らし、地球環境を守ることにつながる行為でもあります。

家電と上手につきあい、豊かな生活を送りながら、その豊かさの裏側にも少し目を向けて、節電生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。

※「令和2年度平均年収と学歴調査

※1 総務省「家計調査年報(家計収支編)2018年|Ⅰ 家計収支の概況(二人以上の世帯) 」図1
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2018np/gaikyo/pdf/gk01.pdf

※2 経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト:家庭向け省エネ関連情報;省エネって 何?」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/what/

※3 経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2019年版 買い替え方・使い方で効果的に 省エネ家電・ガス石油機器一覧 家庭版」
https://seihinjyoho.go.jp/frontguide/pdf/catalog/2019/catalog2019.pdf

※4 経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2019年版 買い替え方・使い方で効果的に」p.36

※5 経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2019年版 買い替え方・使い方で効果的に」p.15

※6 経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2019年版 買い替え方・使い方で効果的に」p.9

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