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浴室のカビや雑菌を防止し快適な生活を! 健康的な入浴のポイントを看護師が解説

kurashino

掃除をしたつもりなのに、いつの間にか浴室の隅に繁殖しているカビは、こびりついてしまうとなかなか取れず、とても厄介なものです。浴室は高温多湿になりやすくカビが発生しやすい環境でもあり、大掃除でも手を焼くのではないでしょうか。また、浴室はカビだけでなく雑菌も繁殖しやすい場所です。これらは、見た目がよくないだけでなく、増殖を続ければ健康にも悪影響を及ぼします。

浴室を清潔に保ち、気持ちよく生活を送るためにはどのようなポイントに気を付ければよいのでしょうか? 今回は、カビや雑菌が健康に与える影響をふまえ、増殖させない方法を紹介します。

浴室はなぜカビや雑菌が繁殖しやすいのか

カビや雑菌対策に苦労している人も多いかと思いますが、改めてなぜ浴室で増殖しやすいのか理由を押さえておきましょう。

室温も湿度も高い

シャワーや浴槽内のお湯によって、浴室内の温度が上昇します。入浴中はドアを閉めるため、室温は上がりやすく下がりにくくなります。また、お湯や湯船からの蒸気は、浴室の湿度を高くしてしまいます。換気扇が設置されているものの、お湯を使う頻度が高いため蒸気がこもりやすくなります。また、住宅によっては窓が設置されていないこともあり、換気が十分にできないこともあります。

カビや雑菌の栄養源が多い

カビや雑菌は、浴室内に残っている石鹸カスや皮脂を栄養源として繁殖します。湿度や室温が高いことに加えて、浴室はこれらの栄養源が残りやすいことが繁殖の原因のひとつになっています。

以上の理由から、浴室では何らかの対策をしないとカビや雑菌にとって好都合な環境になってしまいます。

浴室内でカビや雑菌が繁殖しやすい場所

浴室内でも、特にカビや雑菌が繁殖しやすい場所があります。それぞれの特徴をみていきましょう。

壁や天井

浴室の壁は、石鹸類が飛び散ったりお湯がかかりやすかったりするため、カビや雑菌が繁殖しやすくなります。そして、意外と見落としがちなのが天井です。カビや雑菌はあまりなさそうに見えるかもしれませんが、天井は湯船からの蒸気によって水滴が付きやすく、気づかないうちにカビや雑菌の温床になっています。

パッキン

ドア部分や壁と床の境目にあるパッキンは、カビや雑菌が目立ちやすい場所です。パッキンは水はけが悪く、水分が溜まりやすくなっています。

洗面器やボトルの裏

浴室内は、洗面器やシャンプー類のボトルなど、小物が多く置かれています。小物の底面は水分が溜まりやすく、気を付けないとカビや雑菌があっという間に繁殖してしまいます。

浴槽のお湯

浴槽のお湯は、交換頻度が少なかったり、入浴人数が多くなったりするほど、汚れやすくなります。こまめにお湯を入れ替えて、その都度掃除を行っていれば、健康に悪影響が出るほど雑菌は繁殖しません。しかし、温かいお湯の中には皮脂や髪の毛などの栄養源が含まれているので、雑菌が繁殖する条件が揃っています。

カビや雑菌が増えるとどうなる? 健康への影響とは

カビや雑菌が増えると、健康に悪影響を及ぼすリスクがあります。代表的な病気は、以下の3つです。

1.アレルギー

カビが原因となり、鼻水や鼻づまり、咳などのアレルギー症状を引き起こします。また、「ゼーゼー」と息苦しくなる喘息もカビが原因となって起こるおそれがあります。

2.感染症

カビを吸い込むことで起こる肺真菌症では、発熱や呼吸困難などの症状が現れます。このほか、わりと身近な「水虫」も感染症のひとつです。水虫は、白癬菌が皮膚で増殖することによって起こります。

3.レジオネラ症

レジオネラ症とは、レジオネラ属菌を含んだ細かなしぶき(エアロゾル)を吸入することによって起こる感染症です。温浴施設や加湿器が原因で拡散され、集団感染を引き起こすことがあり、免疫力が低下する高齢者が多く感染しやすいという特徴があります。たびたび報道されることもあるので、聞き覚えのある方もいるかもしれません。
国立感染症研究所のウェブサイトによると、レジオネラ症に罹患するのは、男性のほうが多く、診断時の年齢は60代がもっとも多くなっています。女性の場合は年齢を経るにつれ、罹患者が増加している点がひとつの特徴といえるでしょう。

国立感染症研究所ウェブサイト「レジオネラ症の届出状況、2011年第1週~2021年第35週」より転載

カビや雑菌を増やさない! 浴室をきれいに保つ方法

カビや雑菌を増やさないためには、こまめな掃除が欠かせません。しかし、浴室はこれらが繁殖しやすく、どんなに掃除をしてもゼロにすることは難しいものです。
ここでは、カビや雑菌をできるだけ増やさないためのポイントをまとめてみました。できそうなものから、ぜひ取り入れてみてください。

室温と湿度を下げる

入浴すると、どうしても浴室内の温度と湿度が上がってしまいます。そこで、入浴が終わったら浴室の壁や床に熱いシャワーをかけて、その後冷たい水をかけるようにしましょう。こうすることで、カビや雑菌の栄養源となる石鹸カスや皮脂を洗い流し、浴室内の温度を下げることができます。

換気をする

入浴後、すぐに浴室内を換気し、温度と湿度を下げるようにしましょう。換気扇を「強」モードで作動させたり、窓を開けたりするとよいでしょう。浴室の扉を開ける方もいると思いますが、入浴後すぐに扉を開けると、湿気が脱衣所に流れ込んでしまい、脱衣所にカビが増殖しやすくなります。そのため、扉を開けるのは、浴室内の温度や湿度が十分に下がってからにしましょう。また、24時間換気システムは、家全体の空気を換気するシステムなので、常に作動させるようにしましょう。

水分を拭き取る

換気をして湿度が下がっても、浴室内の水分はしばらく残ります。そのため、なるべく早い段階で浴室内の水分を拭き取ることが重要です。壁や鏡など平らな面の水分は、スクイージーを使うと簡単に取り除くことができます。その他の場所は、大まかでもよいのでタオルで拭き取りましょう。

置くものを最小限にする

浴室内の小物の底面は水分が溜まりやすく、カビや雑菌の温床になります。その都度水分を拭き取るのもよいのですが、手間がかかるため、浴室の床に置くものを最小限にするのがおすすめです。使っていないものは浴室の外に出したり、思い切って処分したりしましょう。
小物の数そのものを減らすのも有効ですが、シャンプーのボトルや洗面器などを吊るして設置できる便利なアイテムもあります。これらも活用し、浴室内に置く小物を減らしましょう。

防カビアイテムを活用する

掃除をしたあとは、できるだけきれいな状態を保ちたいものです。各メーカーから、浴室内のカビを予防できる製品が販売されており、活用するのもひとつの方法です。スプレータイプや置き型タイプのものなどさまざまあるので、ご家庭の事情や好みに合わせて選んでみてください。

まとめ

浴室は、カビや雑菌が繁殖するための好条件が揃っているため、完全に予防するのは難しいかもしれません。しかし、繁殖しやすい場所や対策法を知っておくことで、必要以上の繁殖は防げます。無理のない範囲で取り入れ、健康で快適な入浴を実現しましょう。

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