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目のかすみ、からだの不調は眼精疲労が原因!? 適切な対処法とは

kurashino

近年、急速に普及したスマートフォンやパソコンは、仕事だけでなく私生活においても欠かせないものとなりました。特に働き盛りの世代では、仕事での長時間にわたるパソコン作業に加え、私生活でもスマホが手放せないなど目を酷使する状況にあります。

今回は深刻な目のトラブルである「眼精疲労」をテーマに、その原因や症状、対処法について解説します。

眼精疲労と疲れ目は違う?

パソコンを使用してデータ入力や文章の作成・編集・プログラミングなどを行うことを「VDT作業」と言います。このような仕事をしている方は、疲れ目や眼精疲労になりやすい傾向にあります。

この「眼精疲労」という言葉はよく耳にするものの、「疲れ目」と混同している方が意外と多いのではないでしょうか? 実は眼精疲労と疲れ目はまったく異なるもので、眼精疲労を「ただの疲れ目」と軽く考えていると、深刻な健康問題へと進行することがあります。まずは、眼精疲労と疲れ目の違いについて理解しておきましょう。

判別ポイント1 症状が一時的なものかどうか

検査に基づいた正確な診断は眼科医の領域ですが、まずはご自身で眼精疲労と疲れ目の違いを簡易的に判別する方法があります。そのひとつが、「症状が一時的なのか、慢性的なのか」という点です。
目がショボショボする、かすむ、充血するなどの症状が一時的なものであれば疲れ目です。ほとんどの場合、作業の中断や睡眠など、目を休めることで改善します。しかし、休憩や睡眠をとっても改善せず、長期的に不快な症状が続く場合は眼精疲労と考えて間違いないでしょう。

判別ポイント2 目以外にも不快な症状があるかどうか

疲れ目の場合、主な症状は目の不快感であるのに対し、眼精疲労は頭痛や肩こり、吐き気、イライラ感など、全身性の症状が特徴です。

平成20年に行われた厚生労働省の調査では、仕事でのVDT作業によって「目の疲れ・痛み」を感じている方が9割以上、「首、肩のこり・痛み」も7割以上の方が自覚しています。目の症状に加え、全身性の症状を訴える方が多いことからも、仕事でVDT作業を行っている方は眼精疲労のリスクが非常に高いことがわかります。

厚生労働省「平成20年技術革新と労働に関する実態調査結果の概況|第21表 VDT作業における身体的な疲労や症状がある労働者及び内容別労働者割合(複数回答)」の情報を基に筆者作成

なお、この調査は10年以上も前のものですから、デジタル機器が広く普及した現代は、こうした症状をもっと多くの人が持っていたとしても、何ら不思議ではないでしょう。

眼精疲労は、症状が慢性化し、その影響が全身に及ぶこともある深刻な健康問題です。眼精疲労にならない・悪化させないためにはその原因を理解し、しっかりと対処することが重要です。

眼精疲労の原因は?

VDT作業による目の酷使以外にも、眼精疲労の原因はいくつかあります。ひとつは、度の合っていないメガネやコンタクトレンズの使用、近視や老眼による視力の低下、白内障・緑内障・ドライアイといった目の病気やトラブルです。そのほか、ストレス、自律神経の乱れなど、複数の要因が重なって起こることもあります。

このように、眼精疲労は目の使いすぎが原因とは限らず、まったく別のトラブルが隠れていることもあるため注意が必要です。
基本的に、眼精疲労は原因を取り除かない限り、自然に治ることはありません。目の疲れやかすみが続くようであれば早めに眼科医に相談し、原因を突き止めたうえで適切な治療を受けるようにしましょう。

眼精疲労は自然に治らない! 早めの対策がカギ

眼精疲労を予防・改善するには、目の使いすぎを避け、ストレスケアや体調管理をしっかりと行うことが重要です。会社によってはVDT作業による身体症状(VDT症候群)の予防として、作業環境を整えたり、オーバーワークにならないように作業時間をコントロールしたりと対策を講じているところもありますが、すべての職場がそうとは限りません。また、新型コロナウイルス対策としてテレワークの導入を進める会社が増えていることから、個人レベルで眼精疲労の対策を行うことがますます重要になってきます。

ここからは、具体的な眼精疲労対策について見ていきましょう。

目の違和感が長引くようなら眼科を受診する

目のかすみや痛み、充血といった不快な症状が続く場合、まずは眼科医に相談しましょう。
軽い疲れ目なら休憩や睡眠で改善しますが、眼精疲労の場合はそのまま様子を見ても治ることはありません。それどころが、治療の遅れによって症状が悪化することもあります。
また、メガネ・コンタクトの度数のずれや、ドライアイ、緑内障といった目のトラブルが潜んでいることもあります。原因をしっかりと突き止めるためにも、早めの眼科受診がおすすめです。

パソコンの作業環境を見直す

長時間のパソコン作業が原因の場合は、作業環境の見直しを行いましょう。
パソコン画面の位置、机とイスの高さ、室内の明るさなどをチェックし、不自然な姿勢や目に負担がかかるような作業環境であれば改善が必要です。また、目の使いすぎを防ぐため、作業中にときどき遠くを見たり、1時間ごとに15分の休憩(その間はスマホやパソコンを見ない)を挟んだりするとよいでしょう。ずっと同じ姿勢でいることによる筋肉のこりを防ぐため、ストレッチや体操でからだを動かすのもおすすめです。

頭痛や肩こりは温めて血行を促進

眼精疲労によって引き起こされる頭痛や肩こりは、首や肩の筋肉が過剰に緊張して血行不良になることが原因です。いわゆる「緊張型頭痛」と呼ばれるもので、筋肉のこりや血行を改善すると症状も緩和されます。
首や肩に負担の少ない作業環境を整え、疲れたときは目・首・肩をホットタオルでじんわりと温めましょう。血行改善だけでなく、リラックス効果も期待できます。
また、緊張型頭痛はからだを動かすことで症状が改善するため、作業の合間にストレッチや体操をするのもおすすめです。

目をいたわる生活を心がけましょう

目は、肌と違って直接触れることができないため、大切にしようと思っても、そのケアはついおろそかになりがちです。しかし、スマホやパソコンの普及でディスプレイを見つめることが日常となった現代では、これまで以上に目のケアを意識して行う必要があるでしょう。
まずは、スマホやパソコンの長時間使用を避け、目を休める時間を確保するなど、できることから始めてみましょう。

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