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人間ドック、きちんと受けていますか?

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仮に病気があっても、保険診療の枠内で癌や動脈硬化などの50代以降に急増する疾患を見つけられるとは限りません。癌は痛みを伴わないことが多く、ほとんどは無自覚に進行します。同様に、動脈硬化関連疾患も無自覚で進行します。
「癌や動脈硬化は症状が起こってからでは治すのが難しくなります。そのため、自費診療によって普段検査しないような疾患が潜在していないかどうかを調べる必要があります。いわゆる予防医療、つまり人間ドックを受けましょう」と話す鈴木先生。今回は、人間ドックの選び方などのポイントを教えていただきました。

どこで受ければいい?人間ドックの選び方

人間ドックは大きな病院で実施されているイメージがあるかもしれませんが、クリニック(診療所)などでも受けることができます。人間ドックを選ぶ基準として、当日検査結果が出るスピードが重視されていた時代がありましたが、10年くらい前から当日判定がスタンダードになってきました。では、どういったポイントで選べば良いのでしょうか。

重要なのは"経年データ"。そのため通いやすい場所にある医療施設で

人間ドックはどこも同じだから、その都度医療施設を変えてしまうのは大間違いです。できれば、同じ医療施設で毎年継続的に受診してください。それは、過去の検査データと比較して、変化を細かく観察してもらえる医療施設が望ましいからです。
最近の医療業界もコンピューター化が進み、過去二年のデータとの比較がしやすくなりました。とくに進歩したのは、レントゲン検査などの画像診断です。データをデジタル保存できることで、過去のデータを現データと比較しやすくなったのです。
癌などの発見は、早ければ早いほど治りやすくなります。人間ドックは担当医師(総合判定医師)が責任を持って経年的なデータを見ること、そして、即日診断し、疾患が見つかればその日のうちに紹介状を発行するくらいの迅速さが望ましいのです。
ですから、経年データを取りやすい=ご自身が通いやすい医療施設を選ぶのがひとつの方法です。

病院にも得意・分野不得意がある

治療がうまい医療施設と人間ドックが充実している医療施設が同じとは限りません。
人間ドックを受けた施設が、見つかった病気の治療が得意だった場合には、そのまま継続受診すれば良いですが、そうできない場合があるのです。その典型的なものは癌です。癌が見つかった場合は、大学病院や癌センターへ相談する必要があり、小さな診療所などでは対応できないものなのです。
費用、スピード、親切さ、関連施設に迅速に紹介してもらえるかどうかなどの要素によって人間ドックを受ける医療施設を選択すべきですが、これらの要素を公開している医療施設は少ないのが現状で、一般の方がホームページなどで判断するのは、難しいですが、口コミサイトを参考にしたり、直接病院に問い合わせしてみてご自身で判断するのがよいでしょう。

50代以降に必要な3人のドクター

「50歳以降は3人のドクターが必要です」と鈴木先生。必要になる3人のドクターの役割とは、いったいどういうことなのでしょうか。

①慢性疾患を診るホームドクター

人間ドックで癌や動脈硬化性疾患が見つかった場合、どの医療施設に、どのように通院し、どのように治療を受けるかを、その患者さんの身になって相談できるのがホームドクター(かかりつけ医)です。大きな病院とは違い、小回りの効く迅速な対応ができるのが特徴です。家から通いやすく、中小規模の医療施設で、継続的に診察するのがホームドクターです。

②救急のドクター

心臓病などの急性疾患がある場合には、症状が起こったときにすぐさま救急車で運んでもらう必要があります。万が一の場合に備えて、疾患に対応してもらえる大きな病院を一つ調べておきましょう。これが2番目に必要な救急のドクターです。

③癌になったときのドクター

一方、癌などが見つかった場合には、治療の成功率が高い医療施設が望まれることでしょう。
たとえば癌センターなどの専門施設が選択されやすくなります。人間ドックで癌が見つかった場合は、オペや抗がん治療など綿密に計画を立てて実行してくれる3番目のドクターが必要になります。人間ドックを受けた施設から癌治療に手厚い医療施設へ紹介状を書いてもらうケースが多いです。
本当はこれらの要素を全て兼ね備える大学病院などの大きな医療施設で人間ドックを実施してもらうことが望ましいのですが、近年だと大学病院は救急性のある疾患を重点的に請け負う傾向が強くなりました。そのため、中小規模で普段通いやすく、かつ大学病院と繋がりの深い医療施設での人間ドックが人気となっています。
大学病院自体が関連医療施設をホームページで公開していることが多くありますので、参考にしてみてください。

まずは大学病院を探してみて

自分に疾患が見つかったとき、最終的に治療を受けたい大学病院をまず探してみましょう。その関連病院あるいは関連クリニックで人間ドックが行われているかどうかをホームページなどで調べてください。ご自身に効率良く、人間ドックを受けるのに最適な医療施設が見つけていきましょう。

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