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メタボの何がいけない? 見過ごせない健康リスクとは

kurashino

今や人生100年時代。リタイアしたあとの生活はとても長いため、健康なからだで過ごすことがとても大切です。
しかし、健康診断でメタボリックシンドローム(通称メタボ)と指摘されている方も少なくないのではないでしょうか。メタボは痛みやからだの異変をともなわないため、指摘されても改善しようというモチベーションが、なかなか上がらない方も多いと思います。しかしメタボをそのままにしておくと、そう遠くないうちに怖い生活習慣病を引き起こす可能性があるのです。

生活習慣病とは、2型糖尿病、心疾患などを指します。これらを発症すると、QOL(生活の質)が著しく低下してしまい、元気な老後を送れなくなる可能性が高まります。

では、どうしたらメタボが改善できるのでしょうか。メタボを見過ごせない理由とあわせて、詳しくお伝えします。

メタボを放っておくと何が起こる?

メタボになってしまう理由はシンプルで、消費エネルギーよりも摂取エネルギーの方が多いからです。端的にいうと、食べすぎまたは運動不足です。また、メタボとはただ単に太っている状態を指すわけではありません。内臓脂肪が蓄積した状態を言います。

上の図のように、腹囲が男性85cm、女性90cm以上あることが、最初の診断条件です。さらに高血圧、高血糖、脂質異常などが組み合わさった場合がメタボと診断されます。しかし、メタボと診断されたからといってからだの異変を感じたり、痛みをともなったりするわけではないので、そのまま放置する人が多いのが実情です。
では、メタボを放置しておくとどのような健康リスクが生じるのでしょうか。

生活習慣病を発症する可能性が高くなる

メタボによって引き起こされる可能性がある生活習慣病は、2型糖尿病、心疾患、脳梗塞などがあります。どれも著しくQOL(生活の質)を低下させるだけでなく、ときには命の危険もある怖い病気です。たかがメタボとあなどってはいけない理由がここにあります。

さらに、メタボとそうでない人とでは、脳卒中や心筋梗塞などの生活習慣病を発症するリスクに数倍の差が出てくるというデータも存在しています。
今は何ともないかもしれませんが、将来的にこのような病気になりやすいというところに怖さがあるのです。

脱メタボを目指すために

では、メタボを改善するためにはどうすればよいのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

食生活の改善

メタボ改善の第一歩は、食生活を見直すことです。
メタボの人は、消費エネルギーよりも食べて摂取するエネルギーの方が多い状態にあります。人それぞれで異なりますが、厚生労働省(※1)によると、基礎代謝の基準値は以下の図のようになっています。

性別

30~49才

50~69才

女性

1150kcal

1100kcal

男性

1530kcal

1400kcal

男女問わず、年齢を重ねるほど基礎代謝は低下していきます。そのため、昔と同じように食べていると、太りやすくなるのです。
とはいえ、「規則正しい生活をして甘いものやお酒を控えるなんて、一度に無理!」と言う方は多いと思います。無理をして一時的に健康的な食生活を送れたとしても、辛いものであれば途中でやめてしまう可能性も高くなるでしょう。その反動で、以前よりも食生活が悪化する可能性も懸念されます。
では、どうすれば良いのでしょうか。

できることからひとつずつ

答えはシンプルです。自分が「できそう!」と思ったことをひとつずつ始めてみましょう。
たとえば"間食を控える"と決めた場合、いきなりすべてを止める必要はありません。毎日間食していたのを、2日1回にする、普段食べるお菓子を低GI(血糖値が上がりにくい)のものにするなど、ゆるやかな目標でOKです。
ほかにも、ご飯の量を少なくすることで間食を食べてしまう可能性があると感じたら、白米をかみ応えのある玄米に変更するなど、ちょっとした工夫が必要です。

どこが改善できるのか考えてみよう

できることを発見するためには、まず自分の食生活を見直してみることが大切です。毎日どのような生活を送っているのか、紙に書き出してみましょう。たとえば、以下のようなイメージです。

書き出してみたら、これらの食生活の改善案を考えてみましょう。

たとえば、「マーガリンかジャムのどちらかをやめる」「職場の自分のデスクに、お菓子を置かないようにする/ダイエット用のお菓子に替える」「惣菜は、野菜が多く使われているものを意識して選ぶ」などの工夫ができます。

ひとつできたら、次はこれをやってみようなど、少しずつステップアップしてみてください。
まずは、自分の食生活を見直して問題があると気づくことが大切です!

なお、基本的な食生活については、こちらのウェブサイトでも詳しく紹介されています。

食事を見直してメタボリックシンドロームを予防しよう!|つくば総合健診センター

運動を取り入れる

メタボ改善には、適度な運動も大切です。運動することで体重や内臓脂肪が減るだけでなく、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の効果も高まります。

とはいえ、いきなりランニングや本格的な筋トレを始めるのはハードルが高いものです。ファーストステップとして、座る時間よりも動く時間を長くすることを意識してみましょう。
ソファやイスに座っている時間を減らして、掃除をしたりバランスボールに座ったりするだけでOKです。階段を利用するのも効果的です。また、ヨガやピラティスなども正しい方法で行えば効果が得られます。

通勤で電車やバスを利用している方は、ひと駅手前で降りて歩くことを習慣にするのもよいでしょう。運動によって筋肉がつくことで基礎代謝がアップし、自然と瘦せるからだを目指せます。

メタボ改善をサポートしてくれる機関はどこ?

「もっと自分に合った方法を知りたい」
「今のやり方が正しいのか分からない」

このように感じたら、医療機関を利用してみましょう。特定健診で指摘された場合には、医療機関を紹介してもらえるのでそこを利用しない手はありません。個別に受診する場合は、肥満外来を利用するとよいでしょう。医師や看護師、管理栄養士、理学療法士などがそれぞれ適切な指導を行ってくれます。血液検査を行ったり、CTを撮ったりするので、目に見えて結果が分かりやすいのが医療機関を利用するメリットです。自分では気付かなかった問題点を指摘してくれるので、より効果が得られるでしょう。

また、短期入院でメタボ改善のためのプログラムを受けられる病院もあります。本気で取り組もうと思った方は、医療機関の受診を検討してください。

まとめ

日本人の寿命は平均で83才。100才を超える人も少なくありません。しかし、メタボによって生活習慣病を発症してしまうと、長い老後が充実したものにならない可能性があります。老後を楽しく生き生きと過ごすためにも、できるうちにメタボ改善に取り組みましょう。

まずは「どうなりたいのか」「老後はどんなことをして過ごしたいのか」など、目標を立てるのもおすすめです。そのうえで、自分が"ここを気を付けよう"と思ったことをひとつずつ改善していけばいいのです。

小さなことがやがて大きな成果に結びつきます。自分のペースで無理なく進めていきましょう。

※「令和2年度平均年収と学歴調査

(※)厚生労働省e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html

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