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離れて暮らす親の安否を毎日確認できる「見守り家電&サービス」を紹介

kurashino

高齢の親と離れて暮らしている人にとって親が元気に暮らしているのかどうかは、毎日の気がかりのひとつといえるでしょう。何かがあってからでは遅いこともあるので、ケガや体調不良などは早めに把握しておきたいものです。
しかし、毎日電話をしたり生活をのぞき見たりするような形での見守りは親子双方が疲れてしまいます。ただ最近では、こうした不安や悩みをスマートに解消してくれるさまざまな商品やサービスが広がっています。

この記事では、離れていても日々の生活をさりげなく見守り、変化や異変が合った場合にすぐに教えてくれる便利な製品やサービスをご紹介します。

離れて暮らす子ども、8割が「心配」

ホームセキュリティサービスのセコム株式会社が、70歳以上の親と離れて暮らす子どもを対象にしたアンケート調査によると、8割の人が「離れて暮らす親に心配や気がかりなことがある」と回答しています。

セコム株式会社「親の見守りについての調査(2020年3月5日)」の情報を基に作図

具体的な心配事として断トツで多いのは「病気やケガ・熱中症などの健康面」で、そのあとを「地震・台風などの自然災害時」「認知症、徘徊」が続いています。
地震や台風は、発生地域によって親の住む地域が被災地に当たるかどうか、ある程度判断できますが、病気やケガは離れて住んでいると前兆を察知するのは難しく、知らぬ間に悪化しているというケースが十分に考えられます。

このように、親に対する心配事や気がかりを8割以上の子があると答えているものの、親の見守りのために意識して行っていることが「ない」と答えた人は61.8%と高い傾向が表れています。「親はまだ元気なので必要性を感じない」「何をしたらいいかわからない」「やろうと思いながら、先延ばしにしている」というのがその理由として挙げられています(※1)。

毎日使うモノで変化を知る

上述の調査からは、離れて暮らす親の様子が気になるものの、実際にどのように状況を把握すればよいのか分からないと考えている人の存在が浮き彫りになっています。
実際、見守るとなったら定期的な連絡や訪問などのアクションが必要となり、時間もコストもかかります。「とても大切なことである」と理解はしつつも、毎日の暮らしに効率よく組み込む難しさを感じている人も多いことでしょう。こうした課題の解決に向け、家電メーカーや電力会社が独自の「見守りサービス」を展開しています。いくつかご紹介しましょう。

家電の使用状態で親の生活リズムの変化を把握する

「見守り家電」の草分け的存在として知られているのが、象印の「みまもりホットライン」です。「見守りポット」という名前で売り出された、と筆者は記憶しています。
朝起きたとき、昼食後、15時のおやつの時間など、人にはお茶やコーヒーを決まった時間に飲む習慣があります。その際のポットの使用状況を子どもに知らせる機能を持つのが、この商品です。なんと20年前からサービスが始まっています(※2)。

「毎朝コーヒーを飲んでいる親が数日間ポットを使っていない......」そうなると、何かを疑う人は多いでしょう。このサインをきっかけに、「電話をかけてみよう」「様子を見に行ってみよう」といった行動を促すことが、この製品のねらいです。このアイデアのもうひとつの新しい側面は、親にとっても「監視されている」という意識があまりない点です。

同じような機能を持つそのほかの家電に、日立製作所が販売する冷蔵庫があります。こちらは、冷蔵庫のドアの開閉状況を家族のスマートフォンに知らせるというもの(※3)。冷蔵庫は一日何回も開閉するものですから、丸一日冷蔵庫の開け閉めがないとなると、何か異変が起きているのではないか、と子どもが電話をかけてみるといった行動につながります。

電力使用量で日々の生活を知る

こうした家電以外の見守りサービスとして、「電力使用量」によって親の生活状況を把握するものがあります(※4)。このサービスは、電気が使われたかどうかだけでなく、何時から何時にかけて「どの家電を使っていたか」まで把握できます。エアコン、炊飯器、エアコン、テレビなど8種類の家電に対応しています。ですので、親の日々のルーティンを把握できるのはもちろんですが、夏場の熱中症対策のために「適度にエアコンを使っているか?」といったことも確認できます。さらには、いつもとは異なる家電の使い方があった場合や、暑い日のエアコンの不使用などについてもメールで知らせてくれます。

見守り機能のある部屋に住むという選択も

URの高齢者向け賃貸住宅には、さまざまな工夫が施されています。住居内は、床の段差がほとんどなく、要所に手すりを設置しているほか、トイレやお風呂場に緊急呼び出しボタンが付いています。また、緊急時には提携事業者がかけつけたり、必要に応じて救急車を呼んだりしてくれる付帯サービス、部屋によっては生活援助員が随時声かけをしてくれるサービスを受けられるところもあります(※5)。

進化する「見守り」サービス、親子共に負担にならない使い方を

ここまでご紹介した製品やサービスの他にも、センサーで脈拍やからだの動きを感知し、同時に温度管理もできるエアコン、一定時間トイレから出てこない、あるいは部屋のどこかで身動きが取れなくなっていることを察知した場合に緊急対処員が駆けつけるシステムなど、IoTの進化とともに見守りにかかわるさまざまなサービスが日々生まれています。

これらは子どもにとって利便性があるものの、親からすると監視されているような気分になることも考えられます。子どもからしてみれば、「心配しているのに」という気持ちが先行してしまうかもしれませんが、親子とはいえ、そこにはプライバシーが存在します。
見守りサービスを生活に取り入れる場合は、どのような形ならお互いにとって良いのかを事前に話し合い、心理的なハードルが低いものを選びたいものです。

※1 セコム株式会社「親の見守りについての調査

※2 「みまもりホットライン」象印マホービン

※3 「ご家族見守りサービス」日立製作所

※4 「遠くても安心プラン」東京電力

※5 「高齢者向け賃貸住宅」UR

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