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免許更新時の「高齢者講習」とは? 免許返納を考えるべきタイミングはいつ?

kurashino

運転は、人の命を奪うことにもつながる危険をはらむもの。そのため、70歳以上の人には「高齢者講習」、75歳以上の人には「認知機能検査」という制度が設けられています。

ここでは、高齢者講習、認知機能検査について、手続きの流れやその内容を確認していきましょう。

高齢者講習

高齢者講習とは、70歳以上の人が免許更新をする際に、事前に受講しておく必要のある講習のことです。対象者には、更新期間満了日の約190日前までに、「講習のお知らせ」という通知が届きます。通知を受領したら、なるべく早めに講習の予約を取りましょう。

高齢者講習の通知を受領してから免許を更新するまでは、このような流れとなります。

神奈川県警察「高齢者講習のご案内」の情報を基に作図

所要時間・内容・手数料・持ち物

警視庁のウェブサイト(※)によると、高齢者講習の所要時間は2時間、手数料は5,100円です。内容は、座学による運転適性検査が60分、実車検査が60分となっています。

受講を終了すると、「高齢者講習終了証明書」が発行されます。この証明書は、免許更新時に必要となります。

当日は、「講習のお知らせ」ハガキ、運転免許証に加え、講習手数料、筆記用具、必要な方は眼鏡を用意しましょう。

高齢者講習が受けられる期間と予約方法

警視庁「高齢者講習(70歳から74歳までの方の免許更新)」の情報を基に作図

高齢者講習は、更新期間満了日(誕生日から1カ月後の日)の6カ月前から受けられます。ただし、講習は予約制となり、直近の日程は予約を取れないことも考えられます。更新期間満了日のギリギリになってからではなく、早めに予約をしましょう。なお、予約は電話で行います。電話番号は、通知ハガキに記載があります。

認知機能検査

認知機能検査とは

認知機能検査は、75歳以上の人が免許更新をする際に、事前に受けておく必要がある検査です。検査時間は約30分、検査手数料は750円です(※)。
手続きの流れは、次のようになります。

神奈川県警察「高齢者講習のご案内」の情報を基に作図

認知機能検査の検査項目

認知機能検査には、検査時における日時を回答する「時間の見当識」、あらかじめ記憶したイラストを答える「手がかり再生」、時計の文字盤と指定された時刻を示す針を描く「時計描画」の3つから構成されます。
具体的な検査内容は、警察庁のWEBサイトで公開されています。心配な方は、これらの問題を確認してから認知機能検査に臨みましょう。

認知機能検査の判定とその後の流れ

認知機能検査は、各検査の得点から総合得点を算出後、「認知症のおそれあり」「認知機能低下のおそれあり」「認知機能の低下のおそれなし」のいずれかに判定されます。
判定後の流れは、次のようになります。

警視庁「認知機能検査と高齢者講習(75歳以上の方の免許更新)」の情報を基に作図

「認知症のおそれあり」と判断された場合には、医師による診断を求められます。認知症と診断されると、運転免許証は取消しまたは停止となります。

高齢者講習に代わる、「チャレンジ講習」とは

これまでみてきたように、高齢者講習は70歳以上の人が免許の更新手続の前に受ける必要があります。ただし、「チャレンジ講習(手数料2,650円)」を受けて合格した場合は、「簡易講習(手数料1,800円)」を受講することにより、高齢者講習に代えることができます。
このチャレンジ講習は、教習所のコースを運転する講習です。しかしながら、受講できる場所は限られており、合格点(70点以上)に満たない場合は、再受講する必要があります。

免許の返納

身体能力・判断能力等の低下

ブレーキとアクセルを間違えたり、信号が黄色や赤になったのに気づくのが遅くなったりと、年齢を重ねるにつれ、どうしても身体能力や判断能力は鈍ってきます。若い頃は瞬時の判断や行動ができても、ある日突然、身体の動きが鈍くなる人は少なくありません。

車の運転は、自分だけでなく、他人の命にも関わることです。高齢者の運転ミスでによって被害者が亡くなる悲しい事故は、後を絶ちません。
車が生活や仕事をするうえで必要不可欠な人もいるかと思いますが、取り返しのつかないことが起きてしまっては元も子もありません。

運転免許証の自主返納制度

運転免許制度には、「自主返納」という手続きがあります。これは、運転に自信がなくなった人や、家族から運転を控えるように言われたことをきっかけに、自主的に運転免許の取消を申請する制度です。年々、免許証を自主返納する人の数は増えています。

運転免許証を返納した人には、「運転経歴証明書」の交付を申請できる制度があります。この証明書は運転免許証と同様に、身分証明書として使用できます。
身分証明書がなくなってしまう不安や不便さから運転免許証を手放せなかった人も、安心して自主返納ができる制度となっています。

70歳を超えても運転できますが、自主返納もひとつの選択肢です。ご自身の心身の状態と相談しながら、今後どうするのかを考えておきましょう。

まとめ

今回は、70歳を超えた場合に必要な「高齢者講習」や「認知機能検査」等の制度、そして、運転免許証の自主返納についてまとめました。

年齢とともに判断能力が鈍るのは少し悲しいことですが、何より大事なのは「命」です。自分自身の不注意な判断で、自分や他人が交通事故に巻き込まれることがないよう、よく考えて判断したいものです。

運転免許証を自主返納せずに運転を続ける場合は、高齢者講習や認知機能検査をしっかり受け、日々の安全運転を心がけましょう。

※「令和2年度平均年収と学歴調査

※警視庁「高齢者講習(70歳から74歳までの方の免許更新)」
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/menkyo/koshu/koshu/under74.html

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