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改めて確認しておきたい、50代からの防災

kurashino

日本は「災害大国」と言われます。その規模や被害も年々大きくなっており、これまでの常識が通用しないケースも相次いでいます。普段から備えをしている人も多いことかと思いますが、年齢を重ねると、さらに状況は変わっていきます。
いま一度、防災について考え直してみましょう。

近年の大規模災害

内閣府の防災白書によると、近年多数の死者・行方不明者を出した大規模災害は、以下のようなものです(図1)。

 

災害名

主な被災地

死者・行方不明者数

平成23年3月11日

東日本大震災(M9)

東日本

2万2,522人

平成23年8月30日~9月5日

平成23年台風12号

近畿、四国

98人

平成23年11月~24年3月

平成23年の大雪等

北日本~西日本の日本海側

133人

平成24年11月~25年3月

平成24年の大雪等

同上

104人

平成25年11月~26年3月

平成25年の大雪等

北日本~甲信地方

95人

平成26年8月20日

平成26年8月豪雨(広島土砂災害)

広島県

77人

平成26年9月27日

平成26年御嶽山噴火

長野県、岐阜県

63人

平成28年4月14日および16日

平成28年熊本地震(M7.3)

九州地方

273人

平成30年6月28日~7月8日

平成30年7月豪雨

全国

245人

平成30年6月6日

平成30年北海道胆振東部地震(M6.7)

北海道

42人

内閣府「令和元年版防災白書|日本での主な自然災害の状況」の情報を基に作表

また令和に入ってからも、昨年9月の台風15号(房総半島台風)、10月の台風19号(東日本台風)は、短い期間にともに日本列島を直撃し、房総半島を中心に大きな被害をもたらしました。

大雨による河川の氾濫、多くの家屋の浸水、そして土砂災害の被害の惨状は記憶に新しいことと思います。
特にここ最近では、集中豪雨による水害、それにともなう土砂災害が目立ちます。

避難情報の軽視が招く人的被害

このなかで、「逃げ遅れ」による死傷は、ある程度自分で防げる部分が多いと言えるでしょう。
水害のたびによく報じられるのは、気象庁の警報に対する「行動の遅れ」です。ここで改めて確認しておきましょう。まず知っておきたいのは「特別警報」のその内容です。

気象庁「特別警報の発表基準

近年、この「特別警報」が軽視される傾向にあります。おそらく「よく目にするようになった」からというのも考えられる一因です。しかし、発令頻度は増えていますが、発表基準が変わったわけではありません。逆に、それくらい「過去に例を見ないことが頻繁に起きる」という気象の異常さがあると捉える必要があります。

避難の基準についても見ておきましょう。警戒レベルは5段階ですが、その内容は以下のとおりです。

気象庁「防災気象情報と警戒レベルとの対応について」の情報を基に作図

ここで知っておきたいのはレベル4の「避難勧告」の深刻さです。
「避難勧告」というと、言葉の印象から「避難を勧める」といった印象を受けるかもしれません。しかし、これは「速やかに避難すべき」というメッセージです。

また、「避難指示」の発表があっても自宅に留まる人もいますが、この発令は「避難できるギリギリのライン」です。その先の「大雨特別警報」「災害発生情報」は、「避難のしようがない」というレベルを表しており、避難自体が難しい局面にまで追い詰められているということです。
「もう外に出るほうが危険なので、せめて命を守るために自己判断で気をつけることしかできません」というメッセージです。

この段階まで来ると、できることは限られてしまいます。
洪水の場合、「建物や自宅の2階以上に逃げてください」と報道等で耳にした人もいると思いますが、逆に言えば「それしかできない」「それ以上の身の守り方がない」と考えた方がよいでしょう。

高齢になると事情は大きく変わる

自然災害が起きると、どうしても自宅のことが気になって離れらない、という人も少なくありません。また、「避難所は近くにあるからギリギリでもなんとかなるだろう」という考えもあるようです。しかし、「思っていたより体力がなかった」というのがシニア以降に訪れる現実です。また、高齢になると、判断力も現在とは違ってきます。

洪水のときに、消防隊員が引っ張るボートで高齢者が救助されている様子をTVで観たことはありませんか? これは、日常から訓練をしている消防隊員だからこそ、ボートを引いて洪水の中を歩けても、普通の人はそうはいかないという現実の典型例でもあります。しかも、こうした救助の手は、すぐに差し伸べられるわけではありません。
この点は、高齢の親についても注意しておきましょう。「高齢者等避難開始」の段階が設けられているのはそのためでもあります。

ハザードマップの入手と、自宅周辺の地形の確認を

まず自分の家がどのような場所に位置しているのか、自治体などのハザードマップで確認しておきましょう。壁などに貼っておくのも良いでしょう。隣町であっても、河川からの距離によって危険度は異なりますので、自己判断は危険です。

そして、自宅がどのような土地に位置しているのかを確認しましょう。河川はもちろんのこと、山肌が近ければ土砂災害の可能性があります。また、同じ河川でも、上流なのか下流なのかで状況は異なります。また、道路状況を知っておく必要もあります。橋がある場合は要注意です。

また、自宅のリフォームを考えている人は、これを機に「減災できる自宅」づくりを考えてみましょう。避難する際の導線、台風接近時に水害の被害を少しでも防ぎやすい、あるいは地震の場合、家具の固定といったことも必要です。
倒れた家具や散乱した割れ物がじゃまをして自宅から出にくい、といった事態は、高齢になると大きなハードルになります。こうした事態を意識した家具の配置を考えるのも良いでしょう。

現在予想されているものだけでなく、あらゆる種類の災害が起きうるということを再認識しておきましょう。

各地のハザードマップは、下のサイトでも確認できます。ぜひ参考にしてください。

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