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理想のダイエットとは? キレイと健康どちらも叶える「正しいやせ方」のポイント

kurashino

20代の頃はスリムなボディラインが自慢だった人も、30代を過ぎたあたりから体形維持に苦労する人が増えてきます。何とかしようと懸命にダイエットに励んでいるのに、思うような結果が出なくて悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

体重がなかなか減らないと、ついハードな運動やキツい食事制限をしてしまいがちですが、30代40代であまりに無理なダイエットをすると、キレイなやせ方ができないばかりか、老化を加速させたり健康を害したりするリスクがあります。

今回は、30代40代の人に向けて、美と健康を両立しながらやせるための「正しいダイエット法」をご紹介します。

人はなぜ太るのか?

人のからだは、食習慣、生活習慣、活動量などによってやせたり太ったりします。基本的には、いまの体型は摂取カロリーと消費カロリーのバランスで作られているといえます。
肥満の人は、「摂取カロリー>消費カロリー」の生活が続いたために、消費し切れずに余った脂肪がからだに蓄積している状態なのです。

ただ、30代40代になって「ちょっと油断するとすぐに体重が増える」「若い頃より食べる量は減らしているのに......」と感じている人もいるでしょう。

若い頃は食事や運動に気を使わなくてもスリムな体型を維持できたという人も、30代以降に徐々に肥満体型になってしまう人は少なくありません。

下記は、女性の年齢階級別の肥満者(BMI≧25kg/㎡)の割合を示したものです。

厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査結果の概要 P11」の情報を基に作図

これによると、女性は40代から肥満の割合がグンと増し、50代では20代の2倍近くに。その後も年齢を重ねるごとに増加傾向にあることがわかります。

太る原因は、食事内容や生活習慣、活動量などが考えられますが、もうひとつ無視できないのが「基礎代謝量の低下」です。
基礎代謝とは「じっと安静にしているときのエネルギー消費量」のことで、体温維持や呼吸、臓器の活動などに消費されるカロリーを指します。

ここでは、厚生労働省の示す「基礎代謝基準値」を参考に、年齢別の基礎代謝量の変化を見てみましょう。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書74P」の情報を基に作表

基礎代謝量は、この基礎代謝基準値に体重をかけて求めます。たとえば、体重55キロの40才女性の基礎代謝量は、以下の通りです。

55kg × 21.9(基礎代謝基準値)= 1204.5kcal

基準値は年齢とともに低下していき、1才のときに59.7だった基準値は、15才ですでにその半分以下に、50代では約3分の1に下がってしまいます。

20代以降の低下率はゆるやかではありますが、わずかな差でも1カ月、半年、1年と積み重なっていけば、やがては大きな開きが生じてくるでしょう。
基礎代謝量が減ることは、すなわち太りやすくやせにくい体質になるということに、ほかなりません。ここに食べ過ぎや活動量の低下が重なれば、肥満になるスピードはさらに加速してしまいます。

どこからが肥満?

自分が太っているのかやせているのか、どうやって判断すればよいのでしょうか。
日本肥満学会では、BMI25以上を肥満と定義づけています。自分のBMIを計算し、肥満度を調べてみましょう。
BMI値は、以下の式で求められます。皆さんの判定はどこに位置していますか?

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

厚生労働省「e‐ヘルスネット|肥満と健康

ただ、BMI値は身長と体重のみで求めた数値であり、体脂肪の量がきちんと反映されているわけではありません。
ダイエットは体脂肪を減らすことが目的ですから、注目すべきは体脂肪の量です。
そこで、BMI値とともに体脂肪率もあわせてチェックしておきましょう。

日本ダイエット健康協会「ダイエット検定2級テキスト」の情報を基に作表

ダイエットに失敗する理由

「ダイエットに失敗するのは意志が弱いからだ」と思っている人もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。もしかしたら、正しいやせ方を知らないために努力が間違った方向へむかってしまい、挫折をまねいているのかもしれません。

以下のような心当たりはありませんか?

  • とにかく早く理想体型になりたい
  • やせるためなら苦痛や我慢もいとわない
  • 食事はヘルシーを心がけている

ダイエットは、目標が高ければ高いほど難易度が上がり、成功率が下がってしまいます。また、長期間我慢を強いるような方法もやはり長続きしません。

食事については、一見ヘルシーに見える食べ物が、実は意外に高カロリーなことがあるので注意が必要です。たとえば、女性に人気のグラノーラや、さっぱりしたそうめんなどは、わりとダイエットで好まれる食品ですが、市販のグラノーラは砂糖や油が加えられており思いのほか高カロリー。そうめんも糖質が非常に多く、ヘルシーだからと食べ過ぎれば体脂肪を増やす元になってしまいます。

ダイエットを成功させるには、正しいやせ方を学び、それを地道に継続していくことが大切なのです。

間違ったダイエットが危険な理由

30代40代で急激にやせる極端なダイエットをすると、女性ホルモンへ悪影響を与えたり、骨粗しょう症の原因を作ったりと、健康を損なうリスクが高まります。特に単品ダイエットや極端に摂取カロリーを減らす食事制限を行うと、必要な栄養素が不足してからだに深刻なダメージを及ぼす危険も。
三大栄養素である「糖質」「脂質」「たんぱく質」は、摂取し過ぎると体脂肪になるためダイエットでは敬遠されがちですが、どれも生命活動に欠かせない重要な栄養素です。

糖質は脳や筋肉のエネルギー源、脂質は細胞膜やホルモンを構成する材料、たんぱく質は筋肉・臓器・皮膚・髪などの材料として、それぞれからだの各機能を支えています。これらが不足すると、からだの不調だけでなく肌の老化や髪のコシや艶が失われるなど美容面のトラブルにもつながりかねません。また、ビタミンやミネラルはからだの代謝に深く関わっており、過度なダイエットでこれらが不足すれば、代謝が落ちてからだは逆にやせにくくなってしまいます。

栄養をまんべんなく摂取し、健康を損なうことなく体脂肪を減らしていく取り組みが、ダイエットを成功に導く最大のポイントといえるでしょう。

成功率を高める「正しいダイエット」の手順

それでは、健康を維持しながらやせるための「正しいダイエット法」を紹介していきます。

1.カロリーコントロールをする

ダイエットの要となるのが、カロリーコントロールです。なぜなら、太った原因は運動不足や基礎代謝の低下という以前に日々のカロリーオーバーにあることがほとんどだからです。

1日の摂取カロリーが消費カロリーを超えると、余ったカロリーは体内に貯蔵されることになり、それが体脂肪となり肥満の原因になります。まずは1日に摂取してよいカロリーを決め、食事をそのカロリー内に抑える習慣をつけましょう。
参考までに、厚生労働省が推奨している1日の摂取カロリーを紹介します。

通常の生活を送る女性の推定エネルギー必要量

年代

kcal/日

18~29才

2,000

30~49才

2,050

50~64才

1,950

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)|策定検討会報告書84P」の情報を基に作表

肥満の人は、この表の数値以上にカロリーを摂取している可能性が高いため、まずはこの推奨カロリーを目指すとよいでしょう。集中的にダイエットに取り組みたい場合も、早くやせたいからと一気に食事の量を減らすのではなく、たとえば脂肪の少ない部位のお肉を使うなどして低カロリーになるよう工夫してみましょう。くれぐれも摂取カロリーが基礎代謝量を下回らないよう気を付けましょう。

カロリーの記録は、スマホのダイエットアプリが便利です。食べたものを入力すると自動でカロリーを計算してくれるので、自分で計算する手間が省けます。

そしてもうひとつ意識的に取り組みたいのが、カロリーの中身を改善することです。ダイエット中はどうしても栄養が偏りがちになりますが、特定の栄養が不足したり逆に摂り過ぎたりするのはマイナスです。特に糖質と脂質の過剰摂取は肥満につながりやすいので注意しましょう。
一方、ビタミンミネラルにはダイエットを促進させる栄養素が多いため、積極的に摂取しましょう。なかでもダイエットを効果的にサポートしてくれるのが「ビタミンB群」です。ビタミンB2は脂肪の代謝を、ビタミンB1やパントテン酸は糖質の代謝を助けるため、やせ体質づくりには最適です。

ダイエットは、摂取できるカロリー内で、いかにバランスのとれた食事をするかがカギです。栄養が満ち足りていれば、空腹感に悩まされることも減っていきます。
食品をカロリーだけで判断するのではなく、糖質や脂質が多過ぎないか、ビタミンやミネラルはどのくらい含まれているかなどカロリーの中身に注目し、低カロリーで栄養豊富な食事を心がけましょう。

2.運動を取り入れる

ダイエットというと、ジョギングなどの有酸素運動を思い浮かべる人も多いと思いますが、30代40代からはぜひ筋力トレーニングを取り入れましょう。
筋肉が増えれば代謝量が増し、そのぶん消費エネルギーが増えます。また、筋力トレーニングの最大の魅力が、ボディラインを美しく整えてくれることです。

筋肉は"天然の補正下着"と言われることもあり、ウエストの引き締め効果やヒップアップなど、メリハリのある、からだづくりをサポートしてくれます。いまは、ダイエットといってもただやせるだけではなく、ボディメイクという観点で美しいスタイルを目指す女性が増えています。それを叶えてくれるのが筋トレなのです。

有酸素運動も脂肪を直接燃やしてくれるうえ心肺機能の向上にもつながるすぐれた運動ですが、問題は脂肪だけでなく筋肉も一緒に消費してしまう点。リバウンドの予防や美しくやせることを目的とするなら、有酸素運動と筋トレの両方を行うのがベストです。
また、普段から階段の上り下りや徒歩での買い物など、日常動作を意識的に増やすだけでもダイエット効果が期待できます。なるべく活動量を増やし、地道に消費カロリーを増やしていきましょう。

3.生活スタイルを見直す

ダイエットは、自律神経の働きにも左右されます。京都大学大学院の森谷敏夫教授が行った実験によると、「自律神経活動を完全に抑制すると一日のエネルギー消費量が約300〜400Kcalも低下する」ことが判ったそうです。(※)ダイエットの成功には、自律神経の働きも無視できない要素のひとつといえるでしょう。

自律神経を整えるには、規則正しい生活をして生活リズムを整えることが欠かせません。夜寝ているときは副交感神経が優位になりますが、起床後に交感神経が活発に働くことで体温が上昇し、代謝がアップして脂肪燃焼がスムーズに進みます。

生活が不規則、デスクワークで座りっぱなしといった生活をしていると、副交感神経から交感神経への切り替えがうまくいかないケースがあります。また、ダイエットの大敵であるストレスもたまりやすくなります。

睡眠をしっかりとる、休みの日でも決まった時間に起きる、日中は積極的にからだを動かすなど、できるだけ生活リズムを正して自律神経を整え、ダイエット効果を高めていきましょう。

まとめ

ダイエットのポイントは、以下の5点です。

  1. カロリーコントロールをする
  2. 栄養バランスに気を配る
  3. 糖質と脂質の摂り過ぎに気をつける
  4. 有酸素運動だけでなく筋トレもとり入れる
  5. 日中に交感神経が活発に働くよう生活リズムを整える

正しいダイエットはからだによい作用を及ぼし、美と健康を両立させながらやせることができます。ぜひ、ダイエットを見直すきっかけにしていただければと思います。

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